科目別の要点
構造・機能・整備
(機械)の要点
乙6の筆記で最も出題数が多い科目です。 消火器そのものの中身を問う範囲なので、 部品の名前と役目が結びついていれば大半は答えられます。
1. 動作数は3段階
規格省令 第5条です。原則は一動作で、例外が2つあります。
| 区分 | 動作数 |
|---|---|
| 原則(手さげ式など) | 一動作 |
| 化学泡消火器・据置式・背負式 | 二動作以内 |
| 車載式 | 三動作以内 |
数えない動作が4つある
保持装置から取りはずす動作/背負う動作/安全栓をはずす動作/ホースをはずす動作。 この4つは動作数に含めません。ここを知らないと数が合わなくなります。
2. 各部の要点
部品ごとに、条文が何を求めているかを1行で押さえます。
| 部品 | 要点 | 条文 |
|---|---|---|
| 減圧孔・減圧溝 | キャップを外す途中で圧力を完全に抜く | 13条4号 |
| ノズル | 開閉式・切替式は原則禁止。据置式と背負式のみ開閉式可 | 16条1項 |
| ろ過網 | 目の径はノズル最小径の4分の3以下、面積は30倍以上 | 17条 |
| 液面表示 | 手動ポンプ水・酸アルカリ・化学泡の3つ | 18条 |
| 安全栓 | リング部は黄色、内径2cm以上、上方向に引き抜く | 21条 |
| 使用済表示装置 | 手さげ式に必要。指示圧力計のある蓄圧式は除く | 21条の2 |
| 保持装置 | 鉛直に置けるものは不要 | 22条 |
| 安全弁 | みだりに分解・調整できないこと | 24条 |
ろ過網は不等号の向きが逆になるのがポイントです。 目はノズルより細かくないと詰まりを防げないので「以下」、 面積は十分に確保する必要があるので「以上」。理屈とセットにすれば取り違えません。
3. 運搬方式は質量で決まる
規格省令 第23条。判定に使うのは保持装置・背負ひも・車輪の質量を除いた部分の質量です。
| 質量 | 認められる方式 |
|---|---|
| 28kg以下 | 手さげ式・据置式・背負式 |
| 28kg超 35kg以下 | 据置式・車載式・背負式 |
| 35kg超 | 車載式のみ |
手さげ式は最も軽い区分にしか現れず、車載式はすべての区分に現れます。
4. 消火作用と適応性
消火作用の分類は法令に定義がなく、燃焼理論の一般知識です。 一方で適応性は施行令 別表第二で決まっています。
| 消火器 | 主な消火作用 | 適応しないもの |
|---|---|---|
| 水・強化液(棒状) | 冷却 | 電気設備、第4類の危険物 |
| 強化液(霧状) | 冷却 | —(建築物・電気・第4類すべてに適応) |
| 泡 | 窒息 | 電気設備 |
| 二酸化炭素・ハロゲン化物 | 窒息/抑制 | 建築物その他の工作物 |
| 粉末(りん酸塩類等) | 抑制 | —(建築物・電気・第4類すべてに適応) |
| 粉末(炭酸水素塩類等) | 抑制 | 建築物その他の工作物 |
強化液は放射の形態で適応性が変わります。棒状なら電気火災に適応せず、 霧状なら適応します。粉末は主成分で分かれ、 りん酸塩類等(淡紅色系に着色)が普通火災にも使えるいわゆるABC粉末です。
5. 整備は危険源から考える
分解の順序を丸暗記するより、方式ごとに何が危険なのかを押さえるほうが確実です。
| 方式 | 危険源 | 最初にすること |
|---|---|---|
| 蓄圧式 | 本体容器に残った内圧 | 指示圧力計で確認し、残圧を排出する |
| 加圧式 | 加圧用ガス容器 | 加圧用ガス容器を取り外す |
粉末消火薬剤は防湿加工がされており、湿気を吸うと固化して放射できなくなります。 整備では乾燥した場所で扱い、清掃には水を使いません。
この科目を試す
収録している90問から出題します。すべて条文の根拠つきです。
ためしに解いてみる(1/3)・蓄圧式の気密性
蓄圧式の消火器の気密性の試験において、温度を変化させる操作を繰り返す回数として、規格省令上、正しいものは次のうちどれか。
よくある質問
- 消火器は何動作で放射できなければなりませんか?
- 原則は一動作です。ただし化学泡消火器、据置式、背負式は二動作以内、車載式は三動作以内とされています。保持装置から取りはずす動作、背負う動作、安全栓をはずす動作、ホースをはずす動作は動作数に含めません。
- 減圧孔は何のためにありますか?
- 充てんその他の目的でキャップやプラグをはずす途中に、本体容器内の圧力を完全に減圧するためです。残圧があるまま緩めるとキャップが飛ぶ事故につながるため、整備で最も重視される安全機構です。
- 加圧式と蓄圧式で整備の手順はどう違いますか?
- 蓄圧式は本体容器に圧力が残っているため、内圧を確認して排出してから分解します。加圧式は本体容器に圧力がかかっていない代わりに加圧用ガス容器という危険源があるため、これを先に取り外します。
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