科目別の要点
構造・機能
(規格)の要点
規格省令の数値がそのまま問われる科目です。誤答は隣接する数値か、不等号を逆にしたもので作られます。数値だけでなく「なぜその向きなのか」まで押さえると崩れません。
1. 使用温度範囲
規格省令 第10条の2。頻出です。上限は共通で、下限だけが分かれます。
| 区分 | 使用温度範囲 |
|---|---|
| 化学泡消火器 | 5度以上 40度以下 |
| 化学泡消火器以外 | 0度以上 40度以下 |
化学泡だけ下限が高いのは、薬剤の化学反応で泡を作る方式のため低温で反応が鈍るからです。10度単位で拡大しても性能を満たすものは、その拡大した範囲が使用温度範囲になります。 使用温度範囲は消火器の表示事項でもあります(38条1項5号)。
2. 放射性能と能力単位
| 項目 | 基準 | 条文 |
|---|---|---|
| 放射時間 | 温度20度において10秒以上 | 10条2号 |
| 放射量 | 90%以上(化学泡薬剤は85%以上) | 10条4号 |
| 能力単位(通常) | 1以上 | 2条 |
| 能力単位(大型) | A火災10以上/B火災20以上 | 2条ただし書 |
化学泡だけ85%に緩和されているのは、反応で泡を作る方式のため容器内に残りやすいからです。 大型はA・Bの順に10・20と並べて覚えます。
大型消火器は消火剤の量にも基準があります(9条)。液体は 水・化学泡80L/強化液60L/機械泡20L、質量は ハロゲン化物30kg/二酸化炭素50kg/粉末20kg。 能力単位と消火剤量の両方を満たす必要があります。
3. 色の規定は3つ
| 対象 | 色 | 条文 |
|---|---|---|
| 消火器の外面 | 25%以上を赤色仕上げ | 37条 |
| 安全栓のリング部 | 黄色仕上げ | 21条2項3号 |
| 指示圧力計の使用圧力範囲 | 緑色で明示 | 28条7号 |
絵表示の地色も色で問われます。A火災は白、B火災は黄、電気火災は青で、 炎は赤・可燃物は黒、電気の閃光は黄です(38条4項1号)。
4. 指示圧力計
規格省令 第28条。蓄圧式に設けるもので、加圧式には設けません。 ただし蓄圧式でも二酸化炭素消火器とハロン1301消火器は除かれます。 液化ガスは温度で圧力が大きく変わり、圧力計では残量を判定できないためで、 これらは質量で管理します。
許容誤差は使用圧力の範囲の圧力値の上下10%以内。 表示するのは圧力検出部の材質・使用圧力範囲・((消))の記号です。指針と目盛り板は耐食性を有する金属とされています。
5. 表示事項
第38条。細かく見えますが、入っていないものを問う形が多いので、 「設置側の情報は入らない」と覚えると切れます。
入るもの/入らないもの
入る:消火剤の区別、住宅用消火器でない旨、加圧式か蓄圧式かの区別、使用方法、 使用温度範囲、能力単位、放射時間、放射距離、製造番号、製造年、製造者名、型式番号
入らない:設置場所の防火管理者名、設置年月日、設置した消防設備士の氏名
赤色の文字が要求されるものが2つあります。ハロゲン化物消火器(ハロン1301を除く)の「注意」と、自動車用消火器の「自動車用」です。
6. 消火薬剤の規格
消火器用消火薬剤の技術上の規格を定める省令は別の省令です。二酸化炭素と四塩化炭素は対象から除かれています(1条)。
| 薬剤 | 要点 |
|---|---|
| 粉末 | 180μm以下/りん酸塩類等は淡紅色系に着色/水面に1時間以内に沈降しない |
| 強化液 | 凝固点−20度以下/アルカリ性/防炎性 |
| 化学泡 | 発泡容量は手さげ・背負式7倍以上/車載式5.5倍以上 |
| 機械泡 | 発泡容量5倍以上/25%還元時間1分以上 |
消火器本体の表示が「製造年」なのに対し、 薬剤の容器は「製造年月」と月まで求められます(薬剤規格省令 10条)。 こういう1文字違いが出題されます。
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収録している59問から出題します。すべて条文の根拠つきです。
ためしに解いてみる(1/3)・消火器の放射性能
消火器の放射性能について、規格省令上、正しいものは次のうちどれか。
よくある質問
- 消火器の使用温度範囲は何度から何度までですか?
- 化学泡消火器は5度以上40度以下、それ以外の消火器は0度以上40度以下です。上限は共通で、下限だけが分かれます。10度単位で拡大しても性能を満たす消火器は、その拡大した範囲が使用温度範囲になります。
- 放射性能の基準を教えてください。
- 放射時間は温度20度において10秒以上、放射量は充てんされた消火剤の容量または質量の90パーセント以上です。ただし化学泡消火薬剤は85パーセント以上に緩和されています。
- 消火器の外面は全部赤くしなければなりませんか?
- いいえ。外面の25パーセント以上を赤色仕上げとすればよいと定められています。デザイン性の高い消火器が存在するのはこのためです。
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